哲学

アブダクションと帰納の違いについて

アブダクションとは、ある現象についての説明として仮説Hを形成し、その仮説Hを経験的にテストすることである。例えば、ある現象「いつも行くスーパーが今日休みだった」を説明する仮説として「そのスーパーは毎週木曜日に休む」を形成したとする。この仮説…

道徳性の境界線の探求 The Quest for The Boundaries of Morality (The Routledge Handbook of Moral Epistemology CH.1)

Stephen Stich スティーヴン・スティッチ - Wikipedia ・道徳の分析は、1950年代のヘアの影響で道徳的発話からの分析が多かった。しかし、マッキンタイアは別の方法を取った。 アラスデア・マッキンタイア - Wikipedia ・マッキンタイアからは以下の提起がな…

Duncan Pritchard (2018) *What Is This Thing Called Knowledge*〔5th ed. Routledge〕  第5章 rationality 練習問題

タイトルの通りです。 章末の練習問題に答えてみますので、もし間違い等ありましたら是非教えてください(おそらく多くあると思います…)。 また、訳語や文法に不適切なものがあるかと思いますので(特に訳語)、そちらも適切な訳語がありましたら教えて頂ければ…

知を愛すること(philosophia)が出来ていない話

恋人がふと、自分はレヴィナスの思想に感動したんだ、と話してくれた。 理由としては、いつかの大学の授業で少し聞いただけであるが、そのときに自分が求めていた(あるいは理想的な)思想だったらしい。 とても素敵で、かつ羨ましい経験だと思った。「哲学」…

2021/10/14 合理性について

合理性についての一考。 多くの社会科学では人間の「合理性」が前提として語られる。そうすると、果たして人間は合理的なのか、あるいは「合理性」とは何ぞという疑問がわくのも当然である。 ここでは「合理性」とは何ぞという疑問に焦点をあてる。 人間はた…

2021/08/18 認知哲学読書会メモ

身体性認知科学の基本的発想は「認知や知能といったものは知覚と運動の協調によって比較的シンプルなメカニズムから創発する」というもの。 人間にも昆虫で見られるような単純なメカニズムは存在する。おそらく、昆虫における「本能」的なものは人間において…

2021/08/17 認知哲学読書会メモ

久々に書きます。(これをあと何度言うことになるのか‥) 山口『認知哲学』を読んでいて抱いた疑問などを挙げていきます。 「ロボット」の項における語:「概念」の射程範囲 人間においてチープデザイン的部分はあるのか ヘッブ学習によれば、人間の知性も形式…

2021/06/24

・続かないものですね ・自己決定権について知りたくて哲学で語られる自由意志について調べるというか読んでたのですが、さっぱりです。頭よくなりたい。 ・そもそもで、「自己決定権」について私が知りたいことは哲学で伝統的に語られてきたものとはズレて…

2021/5/14

『環境倫理学入門』 第3章 環境倫理学の見取り図 ・「人間中心主義」という命名自体が、道徳的資格を有するのは人間のみであったので、環境倫理学の発想を待たねばならなかった。 ・「原生自然」保護をめぐる議論 ・生命尊重の見解は、人間中心主義倫理学の…

2021/4/26

とりあえず、はてなブログを始めました。 最初の内は雑記から書いていこうと考えています。 徐々に読んだ本についてまとめたものも書いていこうかと思います。 ・『ヨーロッパ大陸の哲学』(岩波書店)を現在読んでいるので、それの読書メモ的な何かを書く予定…